何で二次関数グラフを放物線と呼ぶこともあるのでしょうね?
物理がらみになるんですけどね、やっぱり語り起しは万有引力の法則から。
そこまで遡りますか?
だって、面白いじゃないの。万有引力の法則っていうのは、『距離rだけ離れたところにある質量m1とm2の物体には、質量の積m1×m2に比例、距離の2乗r2に反比例する引力Fが働く』っていうことなのです。
そして、地球も、同じ力Fで質量mの物体に引っ張られている。
そうそう!両方が引っ張り合っているんだ。で、お次は、運動の第二法則!
おぉっ、なんか凄いなぁ。
質量m[kg]の物体に、力F[N]がかかると、力の方向・向きに加速度a[m/秒2]が生じます。その関係は、
あ〜、なんかさっきのF[N]=m[kg]×g[m/秒2]に形がそっくりですねぇ!
そうそう。だから、gの単位は加速度の単位[m/秒2]で、gは重力加速度という名前で呼ばれている訳ですね。
で、何で放物線ですか?
物体を斜め上に放り投げるとき、手から離れるときの物体の速度を初速度っていうんだけど、初速度は、地面に平行な成分と地面に垂直上方の成分とに分けて考えことができるんです。というか、そうしないと、重力加速度が扱えないので、是非そのように考えてほしいのであります。
はいはい、分ければいいんだね、兎に角。
そうですっ!x軸、y軸の座標軸の原点から仰角θ、初速度v0で投げ上げたとします。そうすると、そのx成分vx0とy成分vy0は、
あの〜、sin、cosは高校生以上でないと厳しいのではないかと…。
うん、図を描くプログラムで計算上sin、cosを使うだけなので、ぼんやりとこの図のような分け方をすると考えてくれていて構わないです。
運動の第一法則ですね?
はい。
ちょっと待って、等加速度運動の移動距離ってどうやって計算するんでしたか?
積分をご存知の方は、
え〜っと、上底がvy0、下底がvy0-gt、高さがtの台形ですよね?だから、面積yは、
で、AとBからtを消去してみると…、
A を変形してt=x/vx0をBに代入するんですね?
そうそう。ついでに、上に放り投げたボールが到達する時刻は、vy0=gtになるtだから、
前回やった、二次関数の極点の座標
初速度v0と仰角θ、或いは、vx0とvy0を入力すると放物線を描く[斜方投射JavaScript]を作ったので遊んでみてね。
同じ初速度v0で、一番高く上がるのは、θが何度の時でしょう? また、到達距離が一番遠いのはθが何度の時でしょう?
30°のときと60°の時って…高さが違うけど、到達距離が同じですね。20°と70°の時も!!
sin、cosを使って補足します。計算式は、ざざっと眺めてくださればいいです。

sin30°=cos60°、sin60°=cos30°などを考えると、θのときと(90°-θ)のときの到達距離が一致するのも良く分かります。
地球上のgの実測値は、理科年表に書いてあるから図書館へ行ってしらべてみると面白いですよ!地上では地球の自転による遠心力などの差によって、緯度が高い方がgが大きく、低いとgが小さくなり勝ち。ちなみに理科年表平成20年のP222〜P224に書いてある日本各地のgの表を見ると根室が一番大きくて石垣島が一番小さくて、日本各地のgはこの間に収まっているようです。
| 世界標準 | 9.80665 |
| 京大 | 9.7970727 |
| 東大 | 9.7978872 |
| 根室 | 9.8068342 |
| 石垣島 | 9.7900606 |
| 質量 (対:地球比) | 赤道半径 [km] | 計算上のg [m/s2] | |
| 太陽 | 332,946 | 696,000 | 274.0 |
| 水星 | 0.05527 | 2,440 | 3.700 |
| 金星 | 0.8150 | 6,052 | 8.869 |
| 地球 | 1.0000 | 6,378 | 9.798 |
| 火星 | 0.1074 | 3,396 | 3.712 |
| 木星 | 317.83 | 71,492 | 24.79 |
| 土星 | 95.16 | 60,268 | 10.44 |
| 天王星 | 14.54 | 25,559 | 8.872 |
| 海王星 | 17.15 | 24,764 | 11.15 |
| 月 | 0.012300 | 1,723 | 1.651 |
| 冥王星! | 0.0023 | 1,195 | 0.6420 |
初速度5[m/秒]仰角45°だと地球上では2.55mしか飛ばないのに、月面だと15.41mも飛ぶのですね!!2008.07.12